【ペット】 ワンちゃんのしつけ方教室
第34回 トイレ・トレーニング再考
D.I.N.G.O.認定インストラクター 山越 哲生
仔犬の教室(パピーパーティーやパピークラス)を開催していてご相談が多いのはやはりトイレのことです。仕事からドキドキしながら帰宅し、部屋の扉を開けると!!!案の定ボロボロのペットシーツと糞尿まみれの「愛犬」、転がる「う*ち」。悲しくもなりますよね。ちょっと目をはなした隙にカーペットに本日3つ目の「おし*こ」のシミが・・。怒りたくなりますね。でも、ちょっと待ってください。トイレトレーニングって本当に重要なのでしょうか?
仔犬の教室では飼主さんに「仔犬の時にしか学べないこと」と「そんなにあせらなくても良いこと」のふたつをお話します。前者には「社会化」「守らせない」「全身を喜んで触らせる」があります。後のふたつは大人になってからでも学べないことはありませんが、仔犬の時期からやっておけばかなり楽です。後者にトイレの問題が含まれます。確かに、十分な知識と時間があれば、トイレの失敗をさせずに仔犬を育てることも可能でしょう。(2年前に仔犬を育てる機会がありましたが、そのときの「失敗」は3度でした。)でも、それは仔犬にとって重要というよりはむしろ飼主さんのストレスの問題が大きいと思います。
確かにトイレの失敗は経験させないほうがよいのですが、成犬になればほとんどの犬が問題を自力(本能の力)で解決してしまいます。(仔犬から成犬になるまでに犬の身体と頭に何が起こるのかは今までも何度か触れてきましたが、ご要望があれば次回にご説明します。)ですから、この時期は失敗してもイラつかなくてすむような準備さえしておけば良いのです。相手は赤ちゃんですから・・。
というわけで、ぼくのトイレトレーニングに対する認識は「これから様々なやり取りをしながら暮らしていく相棒とのはじめてのコミュニケーションのエクササイズ」だということです。あせらずにどうすればわかってくれるか楽しんで伝えてみましょう。
とはいえ、大人になっても「ウンチくん」という不名誉なあだなの犬がいるのも事実ですが・・・!?
第33回 犬のトレーニング
D.I.N.G.O.認定インストラクター 山越 哲生
僕の職業は「家庭犬インストラクター」です。先日、こんな質問を受けました。「訓練士とインストラクターはどう違うの?」…。訓練士は犬を自らトレーニングする人でインストラクターは飼主さんに犬とのコミュニケーション方法をお伝えする人です。多くの訓練士が訓練所や訓練士養成学校で学び資格を取得するのに対し、インストラクターの多くは専門学校や先輩インストラクターのもとで学びながら資格を取得します。(僕のところでも数名が頑張っています。)
訓練士の資格には、日本警察犬協会(PD)・日本シェパード犬登録協会(JSV)・ジャパンケンネルクラブ(JKC)によるものがあります。インストラクターは日本動物病院福祉協会(JAHA)・DINGOなどがあります。各専門学校で認定書を発行しているところもありますが、卒業してすぐに通用するものではないようです。
トレーニング方法は人の数ほどあるのですが乱暴に2つに分けてみます。ひとつは困った行動に対しチョークチェーンなどを使って犬に不快な刺激を与えてやめさせ、うまくできれば褒めるという方法。訓練士さんがよく使う手法です。もうひとつは、精神的・肉体的苦痛を与えることなく、科学的な裏づけをもとに褒めることを中心にコミュニケーションをはかるもの。食べ物を使うことが多いのが特徴です。前者には職人的な技術が必要ですが、後者は失敗したときのデメリットは少なく誰でも行えます。
僕は後者の方法をとっているのですが、まだまだ発展途上だなと感じます。動物行動学の分野の研究はかなり進み、学習理論を実際のトレーニングに落とし込む作業もここ十年ほどで飛躍的な進歩を得ましたが(知識・技術とも)、もっと可能性があるように思います。
可能性を最も感じるのは「クリッカー」の応用です。基本的な使い方・原理は広く知られるようになりました。犬の自発性を重要視したもので、イルカのトレーニングで使用する「ホイッスル」と同じ役割です。これを利用した時の犬の学習はとても早く、「うなずく」(奈良の鹿のように頭を下げる)などの簡単なトリックなら5分ほどで覚えます。クリッカーを知る以前には考えられなかったことです。
クリッカー講習会を開けば楽しいでしょうね。皆さん、参加していただけますか?
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